機械が子孫を残すプロジェクト

世の中が、まさかこのような大変な状況になっている中で、この文章を書いているのは、意味があることなのでしょう。

RepRapプロジェクトという興味深いプロジェクトがあります。

RepRapプロジェクト

RepRapプロジェクト は自己複製マシンを作り出し、自由に利用できるようにすることで、多くの人の利益となるようにすることを目的としています。私たちは3Dプリントを通じてこの活動を行っていますが、もし自己複製に関する誰でも自由にできる他の技術をお持ちであるならば、ここはあなたにとっても最適な場所です。

引用:https://reprap.org/wiki/RepRap/ja

どこにでもあるDIYショップで、買える基本的な素材と、自らが複製を作ることができる3Dプリンターでプリントした部品で、自己複製できるというのは、画期的な発想です。
ナットやボルトなどの部品をカウントしなければ、自らの部品の70%を複製できるとのこと。また、将来的には、この自己複製マシンを制御する、電子制御回路をも自己複製する能力を獲得し、100%自己複製に限りなく近づくことを目的とするという。

RepRapプロジェクトの設立メンバーである、Josef Průša氏の経営する、Prusa Research 社が、2019年8月16日、自らの設計した3Dプリンターを製造するために、自らの3Dプリンターを1096台同時に稼働させたことでギネスブックに載りましたが、台数はともかく、自己複製できる機械によって自己分身を大量に生み出しているという事実に、本当の意味があると思います。

参照記事>>こちら

3Dプリンター

特にFDM型3Dプリンターの普及は、その自己複製マシンを作るRepRapプロジェクトの副産物に過ぎないという実態が凄い。

普遍的価値観の崩壊

今回の疫病で、まさか、自分の人生の中で、かくも短時間に、社会が、世界が、そして人々の意識が変わるとも、想像だにしなかったが、機械による自己複製というのは、この疫病を人類が克服したのちに、大きな意味を持つことになるだろう。

テレワークや、テレカンファレンスなどは、想定の範囲を超えるものではないが、国際的な物流が、以前の状態に戻るには、長い時間がかかるだろう。航空会社という業種は、常に巨大なキャッシュフローが必要であり、それが滞ると、あっという間に干上がってしまう。

飛行機など、地上に長くいると、溶けてしまう氷で出来ているようなもので、機体のリース料も払えなくなってしまう。世界一の航空機メーカーボーイングが、潰れてしまうかもしれない、という予測は、日に日に現実味を帯びている。

グローバル経済

現代社会は、人、物、金が密接につながって、危ういバランスで成り立っている。今回の疫病で、人、物の世界的つながりが、突如分断された。 この分断は、国際分業で成り立っている製造業に、日に日に影響を及ぼし、ついには金の結びつきをも分断する。

国内でも、今のところは、皆がamazonや、UberEats,デリバリーなどで必要なものを購入できたとしても、その様なサービスの従事者に感染が広まると、物流が滞ってくることが予想されますね。

テレプロダクション

幸いにも、今のところ、インターネット、電力、は機能しています。そんなときに、RepRapプロジェクトの存在を知り、必要なものを、ネット上にあるレシピに応じて印刷し、必要な道具を作ることができることの意味が、大変意義深く、ポストコロナ禍の商品の物流システムを大きく変えていくポテンシャルを感じました。

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