ドローンの防水

早朝ドローンの皆様や、これから梅雨の時期、朝露や雨をご心配されている方は多いと思います。

特にFPVドローンやwhoopは、基板むき出し、水分に対しては全く無防備の丸裸状態です。水分に弱い部品は、ESC、VTX、RX、FC です。 最近トレンドの剥きGopro もそうでしょう。

ESCは、バッテリーから、直流で入力される部分の半田padは、手が濡れていても、感電あるいはショートする可能性がありますし、AIO FCには 5Vを作るためのDC-DCが搭載されています。これも水分にめっぽう弱い部分です。

これらの部品を何とか防水処理をしたいのですが、特にU199の機体では、シュリンクチューブによる絶縁もされていません。

PCBボードもむき出しなため、実践的で効果的な防水処理を是非とも施したいところです。

PCBコーティング

大変有益な防水手段としてPCBコーティング剤を使う方法が、あります。これは、
”プリント基板用防湿コーティング剤”というもので、クリアラッカーでもマニュキアのコート剤でもありません。代用品として、これらを使うと、PCBを腐食させたり、電気絶縁性が得られない場合があります。

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プリント基板コーティング剤とは

有機溶剤に電気絶縁性の高い、シリコンを溶いたたものです。匂いはトルエンそのものですので、素早く、火気厳禁の作業が必要です。

コーティング剤の塗布

コーティング剤は、はんだ付け作業前でも、すべての結線が終了した後でも塗布することが、できます。はんだ付けする予定のpadも、コーティング剤を塗布して問題ありません。半田こてを当てれば、すぐに気化して、はんだ付けすることができます。

すぐに乾きます。塗った後はさらさらの手触りに。

半田つけ作業が、すべて終了したのちに、半田付けした場所に塗布することも有効です。
速乾性なので、何回か重ね塗りしてコーティングの厚みをつけることも出来ます。

コーティング時に注意すべき部品

コーティング剤が、塗布されることによって、機能に支障が出る部品がいくつかあります。

  1. Bootスイッチやバインドスイッチ
    コーティング剤は電気絶縁性があるので、スイッチの中に入ってしまうと、機能しなくなる可能性があります
BootSwitch
  • 気圧高度計
    センサーに、空気を取り込むための小さな穴が開いています。この穴をふさいでしまうと、センサーとしての機能が失われます。
FCによく使われる Bosch BMP280気圧センサー
  • 基板実装タイプのマイク
    オンボードタイプのDVR基板に直接取り付けられている場合は、マイクの穴にコーティング剤が入らないように注意が必要です。

忘れがちなコーティングポイント

PCB基盤は何らかの繊維の積層で出来ています。なのでPCB基盤の切断面は、毛細管現象を起こし、水分を吸収していくので、かならず塗布しましょう。

防水と合わせて

特に最近のAIOタイプのFCでは合わせて、やっておきたい作業があります。FCは設定を煮詰めるために、何度もUSBを抜き差ししますが、ここが意外と脆く、コネクターごとPCB基盤から、はがれる悲しい事故が起こりがちです。

防水コーティングとあわせて、このUSBコネクターを補強することも、お勧めします。

エポキシ接着剤の、ガラス、金属用5分硬化タイプを使ってUSBコネクターを固めておきます。

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この接着剤でなければいけないのは、キュアするときに、体積変化が少ないのと、PCB、コネクターへの食いつきが抜群だからです。

コーティング剤を使うことで、ドローンの対候性が、上り、結果的に信頼性をあげることができますが、海水や、オレンジジュースなどには、さすがに歯が立ちません。

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