TS100という半田ごてが、めちゃ憎い奴なんです。ポータブル半田ごてで、バッテリー駆動するので、フィールドでも使え、ガス式じゃないので飛行機でも安心して持っていけます。

こいつには兄弟機種があって電源周りがちょっと違います。
- TS100 バナナプラグ給電+USBマイクロ端子USBはプログラム用
- TS80 USB3.0で給電+プログラム両方いける
私はあえてTS100を選びました。TS100は、FPVのバッテリーをそのまま使えるので、面倒な放電を兼ねて使うことができます。TS80のUSB3.0は対応したエナジーバンクが必要です。


TS100の凄いところ
TS100は半田ごてでありながら、こて温度をPIDによるフィードバック制御をしているのです。STM32を搭載していて、ジャイロも搭載しています。まさにFCの様な半田ごてです。伝統的なこては、こて自体に蓄熱させて、温度が安定するようになっていましたが、TS100は常にこて温度を能動的にコントロールしているので、すぐに温まり、半田が解けた瞬間、熱を奪われた瞬間にすぐブーストしてくれるので、パワフルな大型こてを使っているような感じで使えます。
逆にこて先がすぐ冷えるので、安全で、すぐにしまう事ができます。
ファームウェアで遊べる。
7月14日に新しいファームウェアが出たので、早速試してみる。RC版だが、バグフィックスが多いので、積極的にアップデートしている。
https://github.com/Ralim/ts100

最新版はV2.06-RC5だ。ちなみにメーカー製のオリジナルファームウェアは、せっかくの機能をほとんど封印してあまり面白くない。が純正に戻したい場合は、
http://www.minidso.com/forum.php?mod=forumdisplay&fid=67&filter=typeid&typeid=63
にいつでも戻せます。
ファームウェアのアップ法

Aボタンを押しながらUSBでPCに接続するとDFUで起動し、USBメデイアとして表示される。MACには正式対応していないが、できないことはないらしい。(未確認)

繋ぐとこのようなファイルが見えるがルートディレクトリにそのまま TS100_EN.hexファイルをぶっこむと、ファームウェアが書き換わりリブートします。

拡張子が.RDYになっていればアップデートは成功です。PCから切り離して、バナナプラグを差し込むとTS100が起動します。

色々な機能があって面白すぎ。
カレントステータス 温度設定 詳細設定 UI設定 スリープモード 半田設定 電源検知
例えば、ユーザーインターフェイスで、OLDに流す情報を選んだり、バッテリーの最小電圧を設定すればLipoを壊すこともありません。繋いだバッテリーが何セルかも自動的に検出してくれます。この辺はオリジナルファームウェアでは出来ません。
内臓のジャイロが、作業していないことを検知すると、加熱を止めてスリープモードになります。テーブルで作業していても、半田スタンドが無くてもすぐ冷え、使いだすとすぐ温まります。


こて先の温度や、電圧のキャリブレーションもいつでもできます。温度キャリブレーションは、沸騰水を使って100℃に合わせます。
また、電圧は、このように。

キャリングケースに入れると、こんなにコンパクトです。5インチペラと比べてこの大きさ!


徹底的に遊ぶ
この半田ごてで徹底的に遊んでいる人がたくさんいます。例えば、
https://github.com/joric/ts100tris
世の中、面白いわ。